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動き

嫌いな人

 金曜日の放課後に、教室でクラスメイトとトランプをして遊んだ。この日はバイトを始めてさぼってみたり、親に嘘をついてしまったりと罪深き一日なのであるが、今回はトランプでの出来事にフィーチャーしていこうと思う。

 

 

 大富豪(地域によっては大貧民って呼ぶらしいね)やババ抜きをしていた。いちばんに上がったものが「罰ゲーム」を考えて、ビリがそれを実行する、といったシステムで遊んでいた。法には触れていない。

 

 僕が負けてしまったときに与えられた「罰ゲーム」は、「クラスメイトでにばんめに嫌いな人を暴露する」というものであった。普段は言えないようなことなので、罰ゲームらしいといえばらしくはある。しかし、残念ながら僕は、自分の嫌いな人物を思い浮かぶことができなかった。なぜだろう。

 きっと、というか確実に「他の人にあまり関心がないから」である。クラスメイトに対して熱心な興味がないから、嫌いな人が誕生する余地もないのである。他人を「好きな人」もしくは「嫌いな人」にカテゴライズする時点で、彼らに対しては特別な意識を持っている。矢印の向きが異なるだけで、人を好きになるのも嫌いになるのも似たようなものなのではないかなと考えた。

 

 クラスメイトの中で好きな人は?と尋ねられる、恋人だ、あとふたりの友人だと即答できる。嫌いな人よりも好きな人が多いほうがいい。

 

 

 ちなみに、その時の僕は答えないのも悪いなと思ったので、クラスでほとんど喋ったことのなくてなんとなく印象の悪い人から適当にピックして答えた。別に嫌いではない。