The Azure

夢は夢のままで

それも隠せば

放課後のバスケットの練習がなくなったので、下校する時間が4時間ほど早くなった。明るいうちに帰ることのできる喜びを噛み締めている。美味しい。とはいえ季節は秋である。堤防に生える草は落ち着いた色に変化し、僕の帰る頃にはもう薄暗くなるのだろう。

 

 

 

気温が下がれば、頭は冴えていくような感覚を持つ。そうなると、夏には冷静な判断ができないとでも?常夏の島に住む人々は年中イカれてると?いや、誤解だ。とにかく、冴えているような感覚があるのだ。それだけ。実際には何も変わっていないのだろうけれども、それは言わないお約束。

 

 

 

自分の理想的な感性や感情を追い求めてしまうが故に、自分の気持ちに嘘をついてしまうことがある。どちらかと言えば、感情に上書きをする、という言い方が正しいのかもしれない。

 


自分が面白いと思いたいものを面白いと言う。

自分が嫌いたいものにつまらないと応じる。

 


実際のところはどうなのか。素直になれないのは子どもだから?高校生だから?

 


長い時間理想的な感情を真としてきたせいで、そちらが本当になりつつある。成功なのだろうが、失敗である。

 

 

 

 


11月に入り、学生服で登校するのが規則となった。真っ黒の学ランは登校時にはまだ熱いが、ちょっとばかし我慢するしかない。

 


もうこれを着るのも数ヶ月か、と名残惜しもうとした瞬間に「制服なんてクソくらえ」と罵声を優しく覆い被す。